20100228

2.28号 asunaさん

今日は雨模様ですが、ここ数日あたたかく感じられる日が続いています。昨日は、「ふくろといぶくろ」(f/styleにて 今日まで)と「ワタミチお別れ会」に寄ってきました。たくさんの方が集まり、好きにおしゃべりをして賑わっていました。「ふくろといぶくろ」にて、三条で古書屋「真昼造船」(名前はRobert Wyattに由来しています)を始められるという市嶋さんとお会いしました。どんなお店になるでしょう、楽しみなことです。
── チラシ置いていただきありがとうございます





さて「空と余韻の音楽」、今日はasunaさんのこと。
asunaさんは、リード・オルガンによるドローン作品や、おもちゃ箱のような宅録作品、電子音楽と表現形態はとても広い音楽家。これまでLucky KitchenPower Shovel Audiovectors/HEADZといった良質のレーベルから充実したソロ作品を発表していて、最新ソロ「flowers」(ジャケットがいいですね)はアメリカのMusic Relatedからリリースされています。フィールド・レコーディング音源や電子楽器によるエレクトロニカ寄りの音楽で注目されるこれらのレーベルのなかでも、asunaさんの音楽は、ふしぎな異彩を放つ存在。なぜなのでしょうか。

asunaさんの録音作品は、おおきく「ドローンサイド」と「宅録サイド」に分けられて、私はその二つはまた別の顔として捉えていたのですが、最新作品の「flowers」を聴いていてその境はあるようでないのだな…と。つまり、一枚一枚の作品に「asuna印」みたいなものがしっかり存在していて、聴いていると伝わってきます。「flowers」ではこどもの話し声や、フィールド録音音源、オルガンや玩具書きなど様々な楽器の音が入って、しずかさも五月蝿さも、asunaさんはそれらを一度ばばばばと散らかして(こどもの部屋のように)、客観性を持って重ねて束ね、糊付し、ホチキスと製本テープで一冊の物語に組み立てています。そのまとめ方がとてもasunaさんらしいところで、表情の異なる音楽に「asuna印」を感じさせるところ。ノイジーなオーディオ・スポーツも、文学作品を主題にしたものも。文武両道、製本家asuna。

彼は、とても優れたライブのパフォーマーでもあります。一昨年マリールゥさんで催された「Gathering for Breakfast and Morning Music -朝食と音楽の会- 」での演奏では、ギターの音色が重ねられ、やわらかなドローンにその空間が満たされました。その様子や音に、asunaさんの音楽の牧歌的なニュアンスや、隠れたしずかな表情が垣間見えて、私にとって特に好きなパフォーマンスの一つです。「空と余韻の音楽」ではどんなパフォーマンスになるのでしょう。みなさんもぜひ聴きに会場にお越しください。




近況
asunaさんの主宰するレーベルao to aoの最新作「casiotone compilation」が発表されたばかり。casiotoneの品番が各曲のタイトルになっており、21組の音楽家による1分程の作品が収録されている、3inchの小さなCDです。古町のbook of daysに入荷されています。ぜひ。また、Opitope(畠山地平+伊達伯欣)との共同作品「Sunroom」のリリースももうすぐ。こちらは、students of decayのsoundcloudページで試聴音源が公開されています。(とてもいい曲!)[ototoy] の金沢ローカル・レポートのインタビューによると、ソロ作品も予定されているそうです。楽しみに待っています。
asuna ao to ao
http://d.hatena.ne.jp/aotoao/




おとの空、おとの空白

空と余韻の音楽 
2010 3.27 (sat)
live: sawako / ラジオゾンデ / asuna
@砂丘館 蔵(旧日本銀行新潟支店長役宅)新潟市中央区西大畑町5218-1
開場 17:30 / 開演 18:00
2,000yen ─ 小冊子「水と循環の音楽」が付きます
席に限りがありますので、ご予約をお勧めします


てんき や みえないもの の けはい

田貴司 ワークショップ 「みみをすます in 新潟」
2010 3.28 (sun)
13:00 砂丘館集合/16:00 解散
1,500yen ─ お茶菓子、小冊子「水と循環の音楽」が付きます
定員 15名(要ご予約)

ライブ・ワークショップとも、少しずつご予約をいただいています。
ワークショップも「新潟にみみをすます」というとても貴重な機会になると思います。
人数に限りがありますので、ご予約はお早めに。

0 件のコメント: